2016年4月28日木曜日

手紙

先日一通の手紙が届いた。
70歳になり、
意を決して旅に出た友人からだった。

旅から戻ると、
お店に来てはご飯を食べ、
あるいは自宅で一緒にお茶を飲み、
旅の話を聞かせてくれた。
たくさん話した後は、
肩を叩き合って、
また旅へ。
子供が産まれた時も、
抱っこしながら、
旅の話を与えてくれた。

その彼から、
旅の始まりから2年以上が経った今、
これまでを振り返った長い手紙だった。
頼もしい人だと思う。
彼から与えられたものは、
何にも代え難い不思議な感覚。
執着を捨てるということ。
命の声を聴くということ。

先日の夕刻に、
一羽のコウノトリが訪れた。
娘が犬との散歩中に、
犬が上を見上げるので、
つられて見上げると大きな鳥がいた、
それがコウノトリだった。
コウノトリは田んぼで何かを啄ばみながら、
しばらく休憩した後飛び立った。
幸せを運ぶコウノトリ。

私は旅には出れないけれど、
周りの自然の中にあるたくさんの命たちが、
たくさんの感動を与えてくれる。
そして旅をする友や、
コウノトリが、
感動という幸せを運んできてくれる。

気づくということ。
耳を傾けるということ。

幸せはその中に潜んでいる、
と思う。